整形外科では、負傷部位の包帯固定といった手当てに加え、骨折や靭帯の手術の補助など、看護師の業務は多岐にわたります。整形外科の看護師は非常に多忙で、様々なスキルを身につけられるとはいえ、肉体的負担も小さくありません。特に、足腰に問題を抱えた患者を支える際は、看護師自身も腰や膝を痛めるリスクを負います。整形外科の看護師には、介助のスキルも必要なのです。こうしたハードワークに疲れた看護師の中には、美容整形外科への転職を希望する人もいます。
美容整形外科は、怪我をした急患が運びこまれることがなく、原則として完全予約制です。治療が長引くことも滅多にないため、看護師は定時に退勤できます。自由診療の美容整形外科は、裕福な患者が訪れる診療科で、看護師の給与水準が高いと言えるでしょう。夜勤手当のある病棟看護師より、日勤だけの美容整形外科の看護師の方が高給をもらっていることも少なくないのです。基本的に、美容整形外科には健康な人しか来院しないので、患者の生命を左右する場面もなく、看護師の心理的負担も軽くて済みます。
したがって、看護師にとって美容整形外科の競争率は高く、他の診療科からの転職希望者は、応募してもなかなか採用してもらえません。ただし、整形外科の勤務経験がある看護師は、美容整形外科の応募において有利に扱われるでしょう。美容整形外科でも看護師業務は注射やオペが中心になるので、看護師は整形外科で身につけたスキルを生かせるからです。整形外科で働いていた間に学んだ骨格や筋肉に関する知識も役に立ちます。
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